Vol.3「子どもたちと日本人アーティスト — NEW DAWNアート体験教室の記録」
Vol.3「子どもたちと日本人アーティスト — NEW DAWNアート体験教室の記録」
7月25日・26日、そして8月1日・2日の4日間、 ウォーターマークホテル&スパ バリにて、 NEW DAWNの特別プログラム「ペインティングクラス」を開催いたしました。
講師を務めたのは、今回のNEW DAWNプロジェクトを手がける 日本人マンガアーティスト・石塚大介氏。
ライブペインティングやエキシビションとはまた違う、 アーティストと参加者が直接向き合い、 一緒に作品を生み出す時間です。
今回のペインティングクラスでは、ホテルにご宿泊のお客様だけでなく、 バリ島にお住まいの方やホテルを訪れた外部のお客様にもご参加いただきました。
キャンバスを前にすると、最初は少し緊張した表情を見せる子どもたち。
しかし、筆を手に取り、絵の具をキャンバスに置き始めると、 少しずつ表情が変わっていきます。
「何を描けばいいんだろう」と考える時間から、 「こうしてみたい」という気持ちへ。
石塚氏は、一人ひとりの作品を見ながら、 それぞれの自由な発想を尊重し、 子どもたちが自分自身の感覚で描くことを大切にしていました。
印象的だったのは、完成した作品に「正解」がなかったことです。
鮮やかな色を大胆に重ねる子。 細かな線を何本も描く子。 最初は慎重だったのに、最後にはキャンバスいっぱいに筆を走らせる子。
同じ場所で、同じ絵の具を使っていても、 一人ひとりまったく違う作品が生まれていきます。
その姿を見ていると、アートとは「上手に描くこと」だけではなく、 自分の感じたことや思ったことを自由に表現することなのだと、 改めて感じさせられました。
そして、今回のペインティングクラスには、 親子で参加される方も多くいらっしゃいました。
子どもが描いている姿を見守るお父様やお母様。 時には一緒に筆を持ち、親子で一つのキャンバスに向き合う姿もありました。
ホテルで過ごす時間の中に、 ただ「見る」だけではないアート体験が加わる。
それは、旅の思い出としても、 きっと特別な時間になったのではないかと思います。
ライブペインティングから始まり、エキシビションへ。 そして今回のペインティングクラスへ。
NEW DAWNでは、一つの作品を「見る」だけではなく、 「生まれる瞬間を見る」「完成した作品と出会う」 「そして自分自身で描いてみる」という、 異なるアート体験をつなげてきました。
アーティストが描く姿を見て、作品に興味を持ち、 展示会場で完成した作品を見て、 今度は自分で筆を取ってみる。
そんな自然な流れが生まれたことは、 今回のイベントにおける大きな成果の一つだったと感じています。
ホテルという場所には、世界中からさまざまなお客様が訪れます。
国籍も、年齢も、文化も違う人たちが、 同じ場所で一つの作品を見つめ、 同じキャンバスに向かってペンを動かす。
言葉が違っても、アートを通じて同じ時間を共有することができる。
NEW DAWNを通して、私たちはそんなアートの持つ力を、 改めて感じることができました。
4日間のペインティングクラスを終え、 NEW DAWNの物語も次のステージへと進んでいきます。
ロビーで生まれた作品。 レストランで多くのお客様に見ていただいた作品。 そして、子どもたちやご家族が自分自身の手で生み出した作品。
それぞれの「作品」と「体験」が重なりながら、 ホテルの中に新しい記憶が生まれていきました。
ホテルに滞在する時間そのものが、少しだけ特別になる。 そして、旅の中で出会ったアートが、 帰った後も記憶に残る。

