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Mar 16

クドンガナン・ビーチのムラスティ:海へと続くバリの聖なる旅

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波の音と数百年の伝統が交差するバリ島南部のクドンガナン村のコミュニティが島で最も神聖な儀式の一つを執り行います。

2026年3月16日(月)13:00より、クドンガナン・ビーチにて「ムラスティ(Melasti)」の式典が行われます。

これはバリ島で最も神聖な日である「ニュピ(静寂の日)」に向けて、万物を浄化する精神的な行列です。

バリ・ヒンドゥー教徒にとって、ムラスティは単なる儀式ではなく「魂の旅」を意味します。

午後、清らかな白い正装に身を包んだ村人たちが、寺院から海に向かって厳かに練り歩きます。行列の中心となるのは、神の象徴である聖なるご神体「プラティマ(pratima)」です。

これらは信者たちの手で大切に運ばれ、伝統的な儀式用の傘「トゥドゥン(tedung)」や供え物、そして村中に響き渡る力強いガムラン・ブレガンジュールの音色と共に行進が続きます。

この聖なる旅の目的地は「海」です。

バリの信仰において、海は究極の浄化の源とされています。

海岸に到着すると、僧侶たちが「プムラスティアン(pemelastian)」と呼ばれる儀式を行い、ご神体を海水で象徴的に清めます。

この行為は、宇宙(マクロコスモス)と人間の魂(ミクロコスモス)の両方を浄化することを意味し、自然、人間、そして神の間の調和を取り戻します。

ムラスティを通じて、バリの人々は精神を整え、島全体が24時間沈黙に包まれる特別な日「ニュピ」を迎えます。

ニュピの間は外出、労働、娯楽、明かりの使用が一切禁じられ、自分自身を見つめ直し、再生するための静かな時間が流れます。

「ムラスティは、私たちが清らかさの源へと立ち返る瞬間です。聖なる象徴を海へと運び、ニュピの神聖な静寂に入る前に、私たち自身、村、そして世界の浄化を祈ります。」
— クドンガナン村 代表者

この時期にバリを訪れる旅行者にとって、ムラスティの儀式を間近にする機会は、島の生きた精神文化に触れる貴重な体験となるでしょう。

数百人の信者が儀式用の傘の下でご神体を運び、海へと歩む姿は、信仰、地域社会、そして自然が織りなすバリ文化の深い調和を象徴しています。

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